変形性股関節症
変形性股関節症とは、股関節の軟骨が摩耗することで、関節に痛みや動かしにくさが生じる病気です。特に中高年層の女性に多く発症する傾向があります。
変形性股関節症の原因について
加齢に伴って関節の軟骨がすり減り、股関節の変形が進行することが、変形性股関節症の主な原因とされています。特に日本人女性では、先天的に股関節に異常(先天性脱臼や臼蓋形成不全)を持つ方が多く、これは股関節を支える骨盤の受け皿が浅いため、関節に過剰な負担がかかりやすいとされています。その他にも、次のような原因が関与することがあります。
・重いものを持つ作業や体重増加によって、股関節にかかる負荷が大きくなる
・交通事故や転倒などによる股関節周辺の外傷やけが
・運動不足や加齢に伴う筋力の低下によって関節の支えが弱くなる
・関節リウマチなどの病気が関節に影響を及ぼすことがある
・遺伝的に変形性股関節症を発症しやすい体質の家族がいる
変形性股関節症の症状について
変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗することで痛みが生じ、関節の動きが制限されていくのが特徴です。進行すると、日常動作が困難になることもあります。一般的には、「初期」「進行期」「末期」の3つの段階に分けて症状が進行していきます。
初期症状(軽度)
・椅子から立ち上がるときや歩き出しに股関節が痛むが、少し動かすと楽になる
・朝起きた直後や長時間同じ姿勢を取った後に、関節がこわばる感じがある
・長時間歩いたり階段の昇り降りをすると、脚がだるくなりやすい
進行期(中等度)
・動き始めだけでなく、立ちっぱなしや歩いている間にも痛みが続くようになる
・雨の日や湿度の高い日などに痛みが強く感じられることがある
・足を開く、しゃがむなどの動作がしにくくなる
・足先に手が届きにくくなり、靴下が履きづらくなる、爪を切るのが困難になる
・歩行時に足を引きずるような歩き方になる
・痛みのある側の脚に体重をかけることを避けるため、腰や膝に負担がかかるようになる
末期(重度)
・横になっているときも、股関節の痛みで眠れないことがある
・動いていないときや座っている間にも持続的な痛みがある
・杖や手すりの支えがないと歩行が困難になる
・数メートルの移動でも途中で休まないと痛みで歩き続けられない
・関節の変形が進行し、O脚のように脚の形が変わってくる
・股関節のズレによって脚の長さに差が生じ、体全体のバランスが悪くなる
変形性股関節症は、その発症のきっかけや症状の現れ方が人によって異なります。自分に適した治療を受けるためにも、早めに専門の医師に相談し、適切な対処を行うことが重要です。
当院では、お客様一人ひとりの症状に対応した適切な施術やアドバイスを提供致します。専門的なアプローチを通じて、あなたのお悩みを解決へと導くお手伝いができれば幸いです。どうぞお気軽にご相談ください。