股関節痛
股関節の痛みは、多くの人に見られる不調の一つです。本記事では、その原因や症状について詳しく説明していきます。
股関節痛の原因について
股関節は体を支える大切な関節であり、日常的に大きな負担がかかるため、さまざまな要因で痛みが起こりやすい部位です。加齢や姿勢の崩れ、運動不足、過度な使用、さらには疾患などが影響します。ここからは、股関節痛の原因について解説していきます。
姿勢や生活習慣が原因の股関節痛
・長時間座ったままでいると股関節周囲の筋肉が硬くなり、血行不良から痛みが出やすくなる
・猫背や骨盤の歪みは、股関節に余計な負担を与える
・中殿筋や腸腰筋など、股関節を支える筋肉が弱ると関節自体に直接負荷がかかり、痛みを招く
・ランニングやサッカーといった股関節を酷使するスポーツでは炎症が生じることがある
・片足に体重をかける立ち姿勢や足を組む習慣も痛みの要因になる
・準備運動をせず急な動作や激しい運動を行うと、筋肉や靭帯を傷めやすい
股関節の病気・疾患が原因の股関節痛
変形性股関節症
・特に40代以降の女性に多く見られる
・加齢や長年の負担で軟骨がすり減り、痛みや可動域の制限を起こす
・初期は立ち上がる際の違和感程度だが、悪化すると歩行が困難になる
関節唇損傷
・股関節の骨の形に異常が生じ、動きが制限される状態
・スポーツ選手や股関節を酷使する人に多い
股関節インピンジメント症候群(FAI)
・股関節の骨の形に異常が生じ、動きが制限される状態
・しゃがむと股関節が詰まる感覚や痛みが現れる
大腿骨頭壊死症
・骨への血流が途絶えることで壊死する病気
・急に痛みが出現し、進行すると歩行が難しくなる
鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)
・サッカー選手に多い、鼠径部周囲の筋肉や腱の炎症
・太ももや股関節周辺に痛みが及ぶ
股関節以外の問題が原因で起こる痛み
・腰椎椎間板ヘルニアでは、神経の圧迫により股関節や太ももに痛み・しびれが広がる
・坐骨神経痛の一症状として表れる場合もある
・仙腸関節の不具合が骨盤周囲に影響し、股関節に痛みを放散させることがある
・女性では、子宮や卵巣の不調が股関節痛として感じられる場合がある
股関節痛の症状について
股関節の痛みは、痛む部位や動かしにくさといった症状として現れ、歩くことや日常生活の動作に支障をもたらすことがあります。痛みの原因によって、症状の現れ方や重さは異なります。ここからは、股関節痛に伴う具体的な症状についてご紹介します。
股関節の痛みの特徴
・股関節の付け根(鼠径部)に痛みが現れ、特に変形性股関節症などの関節の異常で、立ち上がるときや歩き始めに痛みを感じることが多い
・変形性股関節症や腰椎椎間板ヘルニアが原因の場合、痛みがお尻や太もも、膝に広がることがある
・足を開く、しゃがむ、階段の昇降で痛みが出ることがある。
・関節の動きが滑らかでない、または引っかかる感覚を伴うこともある
・初期は動かしたときのみ痛みますが、進行すると安静時でも痛む
・夜間に痛む場合は、変形性股関節症や大腿骨頭壊死症の可能性がある
・しゃがんだり足を内側にひねる動作で、股関節が「詰まる」ような痛みを感じることがある(インピンジメント症候群)
動かしにくさ(可動域の制限)
・あぐらがかけない、靴下が履きづらい、正座が困難などの症状は、関節唇損傷や変形性股関節症の初期に見られることが多い
・痛みを避けるために体を傾けて歩くようになり、症状が進むと「ペンギン歩き」のような歩き方になる
・片足で立ちにくくなったり、バランスが取りづらく、歩行時に体が左右に揺れる
その他の症状
・関節唇損傷やインピンジメント症候群では、股関節からゴリゴリと音がする(クリック音)
・変形性股関節症や関節リウマチの初期では、朝起床時に関節のこわばりを感じる
・腰椎椎間板ヘルニアが原因の場合、股関節から足にかけてしびれや感覚の異常が現れる
股関節痛は原因や症状が多岐にわたることがわかりました。自身に合った治療法を見つけることが重要です。早めに専門家に相談し、適切な対応を行いましょう。
当院では、お客様一人ひとりの症状に対応した適切な施術やアドバイスを提供致します。専門的なアプローチを通じて、あなたのお悩みを解決へと導くお手伝いができれば幸いです。どうぞお気軽にご相談ください。