野球肘
野球肘は、投球やスイングなどの動作が原因で起こるスポーツ障害のひとつです。原因や症状を正しく理解することで、適切な対応が可能になります。ここでは、野球肘の主な原因と症状について解説します。
野球肘の原因について
野球肘は、投球動作の繰り返しによって肘に大きなストレスがかかることで起こります。骨や軟骨がまだ成長途中の小・中学生に多く発症しますが、成人投手でも見られることがあります。ここから、主な原因について解説します。
・投げすぎや連続した登板、十分な休養を取らずに無理なフォームで投げ続けることによる使いすぎ
・成長期の子どもは、投球による強い負荷で骨や軟骨を傷めやすい
・内側上顆の成長軟骨が剥がれる「リトルリーグ肘」が起こりやすい
・肘を過度に下げたり、体幹を使わず腕だけで投げるフォームの問題
・肩や肘周囲の筋力が不十分だと、負担が肘に集中しやすい
・体幹が弱いことや、準備運動・ストレッチが不足している
・投球後にアイシングや体操を行わず、疲労が溜まったまま投げ続けるケア不足
・特にカーブなど変化球や、強く握って投げる場合は肘への負荷が増す
野球肘は、「投げすぎ」「間違った投球フォーム」「成長期の柔らかい骨」の三つの要素が重なることで発症リスクが高まります。
野球肘の症状について
野球肘は、投球の際に肘に強い負荷がかかることで痛みや違和感が生じる障害です。症状は肘の内側・外側・後方に現れることが多く、それぞれ原因や特徴が異なります。
内側型(リトルリーグ肘)
・肘の内側に痛みや違和感が現れる
・投球の際、特に内側に痛みを感じやすい
・肘を曲げる動作で痛みが生じる
・握力が低下し、ボールを握りにくくなることがある
・内側を押すと強い痛みを感じる
外側型(離断性骨軟骨炎:OCD)
・肘の外側に痛みや違和感が現れる
・投球中や投球後に外側が痛むことが多い
・肘を伸ばすとひっかかるような感覚がある
・肘を動かすとゴリゴリとした手応えを感じる
・進行すると肘が完全に伸びなくなる場合がある
後方型(肘頭疲労骨折)
・肘の後方(肘頭)に痛みや腫れが生じる
・投球後に後ろ側に痛みを感じやすい
・肘を強く伸ばすと痛みが強くなる
・腫れや熱感を伴うこともある
野球肘は、長時間の投球負荷や成長期の骨へのストレス、投球フォームの乱れが重なることで発症し、肘周囲に痛みや違和感、可動域制限などの症状が現れます。早期に発見し、適切な対処を行うことが重要です。
当院では、お客様一人ひとりの症状に対応した適切な施術やアドバイスを提供致します。専門的なアプローチを通じて、あなたのお悩みを解決へと導くお手伝いができれば幸いです。どうぞお気軽にご相談ください。